【AKB48学】はじめに 大島優子にとって、『アイドル』とは何かー壮大な勘違いに宿る力を信じて 

Kindle化を断念した幻の『AKB48学』。そのブログ化企画です。

(経緯と目次はここでご確認ください→『AKB48学』っていうタイトルのKindle本を出そうとしてやめた話

 

はじめて本を開いたかのような感覚で、読んでみてください。

 

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はじめに 大島優子にとって、『アイドル』とは何かー壮大な勘違いに宿る力を信じて 

 「AKBとは何か、一言で答えるとするならば、私は「青春」です」

 大島優子さんは、自身のオフィシャルブログでそう語りました(ゆうらり優子2012年11月24日)。まさにそうなのでしょう。10代の若い時から劇場に立って歌い、踊り、仲間とともにたくさんの汗と涙を流してきたのでしょうから。そして、彼女はさらにこう続けます。

 「仕事といえども、この仕事にはあまりにも感情がたくさん入ってきます。だから、「仕事」なんてそんな容易く言えません ましてや、AKBであることをビジネスにしたくないから」

 この発言は、ネット上でかなり批判の的になりました。実は彼女は、これ以前にも似たような発言をしていました。

 (将来の女優業への熱い思いを語った後に)「本当は、バタバタと苦しい状況の中で活動している姿を見せつけるのは好きじゃないし、「忙しいんだね」「大変な職業だね」って思われるのも嫌なんですよ。ただ、自分たちはアイドルを職業としてやっているわけじゃない。そんなドライな考え方じゃなくて、自分の夢に向かって、そして皆さんに元気をあげられたら…という思いでやっています」(AKB48大島優子、本音を激白!「職業でアイドルをやっているわけじゃない」(1/2) - シネマトゥデイ

 これらの発言に寄せられたのは、「何を勘違いしているんだ」という批判。さんざん握手や総選挙でお金を巻き上げておきながら何を言っているんだと、怒りにも似た感情がネット上でぶちまかれました。

 しかし、その批判は少し的はずれです。なにせ彼女は自分でも述べている通り、当時「青春」のまっ只中だったのですから。そういう青臭く勘違いともとれる発言ができるからこそ、アイドルができているのです。

 大して可愛くもないし、歌もダンスもそこそこ。しかし、アイドルたちは、自らの魅力や才能、そして何より可能性を信じて疑わず、壮大な勘違いをしながら全力で生きている。そして、彼女たちには、応援することでアイドルが高みに行けると勘違い(もしくは、たまに目があったり自分にレスポンスをくれるから自分のことを好きなんじゃないかと勘違い)して同じく全力で肯定してくれる存在、オタクがついています。アイドルとオタク、それらがひとつになったとき、きっと何かが起こるはずです。それこそが、壮大な勘違いに宿る力です。その力を信じる事ができた人たちだけが、遠くへ行けるのではないでしょうか。

 

 さて、大島優子さんとの対比でよく引き合いに出されるのが、前田敦子さん。

 彼女は、次のように、アイドル時代のことを振り返ります(明るくなった前田敦子 AKB時代「客観的に見て当時の私は痛かった」 ― スポニチ Sponichi Annex 芸能)。

 「客観的に見て、当時の私は痛かったなと思いますね」

 「当時、何かと戦っている自分がいたのは確かなんです。今でも、自分がやらなくちゃいけないこと、向き合わなくちゃいけないことがあるのは同じなんですけど、あの頃は戦っている自分を丸見えにしちゃってた。ああ、子供だったんだなぁと思います」

 たしかに、「私のことは嫌いでも、AKBのことは嫌いにならないで下さい」は、かなり痛い発言ですよね笑 でもその悲痛な叫びこそ、多くの人を感動させるにたるものであったことも確かなんですが。

 いずれにせよ、大島さんと前田さんがアイドルの頂点に君臨していたことは事実です。それは、この「超絶」勘違いな2人だったからこそ、可能だったことなのでしょう。

 

 この本は、2011年から2015年までAKB48オタクとして活動してきた僕が、自身のブログ「にゃこの日記」で公表してきたAKB48に関するブログ記事に加筆修正の上、ひとつにまとめたものです。今までの公表分が約6万4000字、書き下ろし部分が約1万6000字となりますので、ブログ記事と内容の多くは被りますが、本のサブタイトルに「アイドルにとって、『人生』とは何か」と掲げ、各記事には新たな問立て(タイトル)を掲げました。今までブログを読んで下さっていた方も、きっと新鮮な気持ちで楽しんで頂けるものと思います。

 「大島優子にとって、『センター』とは何か」という記事を書いたとき、ツイッターでとあるアイドルオタクの先輩(リアルでお話したことはありませんが、母校が一緒なのできっとどこかで会っているはず)から、こんなコメントを頂きました。

本にできるレベルだわ!出版社に売り込んでみては笑?毎回ブログ楽しみにしています(^^)

 お世辞にしても、ここまでお褒め頂いて、とても嬉しかったのを覚えています。その後も僕はこつこつ記事を書き続け、結局自分で本にまとめてしまいました。今思えば、これは「自分の記事って案外面白いんじゃね?」という僕の壮大な勘違いが引き起こした結果だといえます。そんな勘違いを信じ、愛していくことで、何かが起るかもしれない、僕はそう思います。

 

 それでは、みなさん、僕の壮大な勘違いを、お楽しみ下さい。

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